「メチオニン制限食は、ヒト細胞、酵母、動物(ショウジョウバエ、げっ歯類を含む)の加齢を遅らせ寿命を延長させる効果を示している。動物実験ではまた、体重や脂肪の減少、酸化ストレスの低下、悪性腫瘍の減少、インスリン感受性の上昇、効率的なカロリー燃焼など様々な健康効果が報告されている。」
http://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=63943&-lay=lay&-Find.html
https://www.mdpi.com/2079-7737/4/2/383/htm
メチオニン制限が必要な人
http://www.brendadavisrd.com/methionine-restricted-diet/
MTHFR 多型
癌
うつ
インスリン抵抗性
ホモシステイン尿症
↑
↑ この記事は微妙な気がする。本当はアベコベなのではないのか?
https://www.nature.com/articles/nutd201544 (Fig. 1)
デブこそ制限しないといけないと思う。
ホモシステインが高いのはSAM(つまりメチル基)不足な気がしてる
https://academic.oup.com/jn/article/131/11/2811/4686764
癌ではHypomethylationが目立つ
うつではなぜかメチオニンが効くしSAMも効く
ベタインでホモシステインは下がるがメチオニンが上昇するのにあれこれ改善する
やはりこれでいいのだろうか?
ホモシステインメチル化を阻害する。
これは体がもうメチル基は要らないと言っているのだろうか?
ホモシステイン高値はSAM不足ではなくSAM過剰なのだろうか?
だからこそ、低メチオニンにしてホモシステインを低下させる必要があるのだろうか?
関連サイト
うつとハイポメチレーションとハイパーメチレーション(英語)
メチオニン制限食
栄養の基準
WHOによるとメチオニンの推奨量(成人)は 10.4 mg x 体重(Kg) らしい
体重50kg なら 10.4 mg × 50 kg = 520 mg
日本のタンパク質必要量はこれと同じ
維持アミノ酸パタンでは 22mgの硫黄アミノ酸となっている。
MetとCysの比例計算からメチオニンは15.25mgが維持パタンと推定
体重50kgなら 15.25 x 50 = 762 mg
タンパク質の日本の高齢者の推奨量は 0.85g/kg 体重/日 (136mg窒素/kg体重/日)
体重50kgならタンパク質は0.85g × 50kg = 42.5g/日が推奨量
これでは窒素出納量がゼロなので痩せすぎのにょろんには足りない
窒素出納量を+5%とすると窒素摂取量は X = (33.4 + 5) / 0.245 = 156.7mg窒素となる
比例計算で必要なタンパク質量は
156.7 / 136 * 0.85 = 0.979g ≒ 1.0g/kg体重/日(157mg窒素/kg体重/日)
タンパク質摂取量を1.0g/kg体重/日として
体重50kgならタンパク質は50gが必要
メチオニン比率 0.520 / 50.0 = 1.04% (1.0g/kg体重/日) <ーー 目標メチオニン比率 0.520 / 42.5 = 1.22% (WHO推奨量)
メチオニン比率 0.762 / 50.0 = 1.52% (維持アミノ酸パタン)
ベタインとビタミンB6、葉酸などビタミンB群が多い食事
食品リスト
食品名 MET(mg) / タンパク質 メチオニン比率 (制限アミノ酸)
ガーリックパウダー 130mg / 19.9g 0.65%
フライビーンズ 170mg / 24.7g 0.68%
そらまめ(乾) 180mg / 26.0g 0.69% (Met, Trp)
おたふく豆(煮豆) 55mg / 7.9g 0.70%
グリンピース(冷凍) 46mg / 5.6g 0.82% (Trp, Met)
オニオンパウダー 86mg / 10.0g 0.86%
pea protein 0.9 %
アーモンド(炒り) 190mg / 20.3g 0.94% (Met, Lys)
にんにく(りん茎) 62mg / 6.4g 0.96%
うぐいす豆(煮豆) 54mg / 5.6g 0.96%
青えんどう (乾) 210mg / 21.7g 0.96%
塩豆 230mg / 23.3g 0.99%
<ーーーーーーーーーーーーーー 1.04% ーーーーーー目標
落花生(炒り) 300mg / 26.5g 1.13%
ピーナッツバター 290mg / 25.4g 1.14% (MetとLys)
うずら豆(調理済) 79mg / 6.7g 1.18%
バターピーナッツ 310mg / 25.5g 1.21% (MetとLys)
pintobeans, mature raw 259mg / 21.4g 1.21% (USDA調べ)
<ーーーーーーーーーーーーーー 1.22% ーーーーーー推奨
いんげん豆 250mg / 19.9g 1.25% (MetとTrp)
Soy protein isolate 1.13g / 88.3g 1.27% (USDA調べ)
ひよこ豆(乾) 260mg / 20.0g 1.30%
buckwheat groats 153mg / 11.7g 1.30% (USDA調べ)
kellog all bran original 170mg / 13.0g 1.30%
味噌(減塩) 140mg / 10.8g 1.30%
ライ麦パン(50%) 110mg / 8.4g 1.31%
ひよこ豆(フライ) 250mg / 18.8g 1.33%
ロールパン 140mg / 10.1g 1.33%
食パン 120mg / 9.0g 1.33% (Lys)
ベーグル 130mg / 9.6g 1.35%
ひよこ豆(ゆで) 130mg / 9.5g 1.37%
豆腐(木綿) 92mg / 6.6g 1.39%
生揚げ 150mg / 10.7g 1.40%
大豆(黄大豆、ゆで) 210mg / 14.8g 1.41% (Met)
豆乳 52mg / 3.6g 1.44%
小豆(ゆで) 130mg / 8.9g 1.46%
小豆(乾) 300mg / 20.3g 1.47%
フランスパン 140mg / 9.4g 1.49%
大豆(黄大豆、乾) 510mg / 33.8g 1.50% (Met)
wheat bran 234mg / 15.5g 1.50% (USDA調べ)
きな粉(全粒、黄大豆) 550mg / 36.7g 1.50%
<ーーーーーーーーーーーーーー 1.52% ーーーーーー維持パタン
ささげ(乾) 370mg / 23.9g 1.54%
おから(生) 96mg / 6.1g 1.57%
ほうれん草(生) 35mg / 2.2g 1.59%
amaranth, uncooked 226mg / 14.0g 1.61%
強力粉 210mg / 12.6g 1.66%
ライ麦(全粒) 220mg / 12.7g 1.73%
スパゲッティ(ゆで) 94mg / 5.4g 1.74%
中華麺(ゆで) 86mg / 4.9g 1.76%
くるみ(炒り) 260mg / 14.6g 1.78%
マカダミアナッツ 150mg / 8.3g 1.80%
小麦胚芽 590mg / 32.0g 1.84%
マダコ(ゆで) 400mg / 21.7g 1.84%
米ぬか 250mg / 13.4g 1.86%
たらこ(生) 500mg / 24.0g 2.08%
カシューナッツ 420mg / 19.8g 2.12%
ホタテ貝(生) 290mg / 13.5g 2.15%
quinoa(未調理) 309mg / 14.1g 2.19% (USDA調べ)
ごはん(玄米) 66mg / 2.8g 2.36%
やりいか(生) 420mg / 17.6g 2.39%
牛乳 80mg / 3.3g 2.42%
ごはん(精白米) 61mg / 2.5g 2.44%
中国ぐり(甘栗) 120mg / 4.9g 2.45%
コーン(冷凍) 73mg / 2.9g 2.51%
アイスクリーム 99mg / 3.9g 2.54%
豚(ひき肉) 460mg / 17.7g 2.59%
鶏肉(生、むね) 620mg / 23.3g 2.66%
カマンベール 510mg / 19.1g 2.67%
しらす(微乾燥) 620mg / 23.1g 2.68%
もち 110mg / 4.0g 2.75%
カッテージチーズ 370mg / 13.3g 2.78%
鶏(むね、焼き) 1100mg / 38.8g 2.84%
塩いわし 490mg / 16.8g 2.92%
まいわし(焼き) 740mg / 25.3g 2.92%
カゼイン 3.02 %
たら(生) 530mg / 17.6g 3.01%
ししゃも(焼き) 750mg / 24.3g 3.09%
紅鮭(焼き) 880mg / 28.5g 3.09%
サーモントラウト 640mg / 20.5g 3.12%
鶏(もも、焼き) 820mg / 26.3g 3.12%
ぶり(焼き) 820mg / 26.2g 3.13%
鶏卵(全卵、生) 390mg / 12.3g 3.17%
さんま(焼き) 760mg / 23.9g 3.18%
ゴマ(練り) 680mg / 20.5g 3.32%
酒粕 640mg / 14.9g 4.30%
--------------------------
MET(mg):食品100gあたりメチオニンの量(mg)
タンパク質:食品100gあたりタンパク質の量
メチオニン比率:メチオニン量 ÷ タンパク質の量 (可食部100gあたり)
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USDAデータベース
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食材 コリン + ベタイン : メチオニン 比率
ほうれん草(生) 18mg/104 + 550mg/117: 53mg/149
= 0.173 + 4.700 : 0.355 = 13.72
Kellogg All Bran 49mg/104 + 360mg/117: 170mg/149 = 3.10
キヌア 70mg/104 + 630mg/117 : 309mg/149
= 0.673 + 5.384 : 2.073 = 2.92
卵(全卵)
大豆
たら
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考え方
肉や魚などタンパク質をたくさん食べるほどにメチオニンを摂ることになる。
これはメチオニン回路を流れるホモシステインの量の増大につながる
ホモシステインは毒性が高く速やかな除去が必要。
ホモシステインの除去
1.過剰なホモシステインはCBS(酵素)にてメチオニン回路から除去するのが望ましい。
ビタミンB6を不足させてはならない
2.CBS(酵素)にて除去できない過剰なホモシステインは、
葉酸あるいはベタインによりメチオニンへとリサイクルして
ホモシステインを減らすのが望ましい。
しかし、貴重な葉酸をホモシステインで消耗するのはもったいなさすぎる。
よって、ベタイン(TMG)も摂取してメチル葉酸の消費を減らす
ベタイン・コリン摂取量
肉100gには 25gのタンパク質と500mg のメチオニンが入っているとする。
1日の肉摂取量を 200g とすると、
1日のメチオニン摂取量は 1000mgになる。
モル計算すると、1.0 ÷ 149.2 = 0.0067 モル
すべてのメチオニンがホモシステインになるとすると
これと同じモル量のベタイン(トリメチルグリシン)は 117.1 × 0.0067 = 0.784 グラム
これと同じモル量のコリンは 104.1 × 0.0067 = 0.697 グラム
これと同じモル量のビタミンB6は 169.1 × 0.0067 = 1.132 グラム
これと同じモル量の葉酸は 441.3 × 0.0067 = 2.95グラム
メチオニン回路が1日に1回転しかしないとは思えない。
多すぎるホモシステインはCBS酵素でシステインに変換されるかもしれない。
その場合はビタミンB6が必要になる。もちろんB6は 1.6 グラムも必要ない
葉酸も再利用されるのでこれほどは必要ない
メチオニン制限して 1日 500mgにすれば上記の半分になりかなり
ベタインやコリンの使用量もかなり現実的な数値に近づく
メチオニンの摂りすぎは葉酸やコリン、ベタインの消耗につながる気がする
とりわけ、葉酸代謝酵素が多型でうまくメチル化出来ないような場合にはコリンが欠乏しかねない気がする
社会が豊かになって肉をたくさん食べるほどメチオニンの副作用が顕著になるはず
CBSの補因子はVB6
ホモシステイン + セリン = シスタチオニン + 水(H2O) →→→ システイン
必要なものは
ベタイン(コリン)、セリン、VB6
セリンも多いタンパク質を摂ったほうが良さそう
結論
メチオニンが少なくてセリンやグリシンが多めなタンパク質を
ベタイン(コリン)およびビタミンB6が多い食品といっしょに摂るとよさそう
ベタインはメチオニンを増やすのでメチオニン制限食が必須
メチオニン摂取量とホモシステインの関係
https://doi.org/10.1016/B978-0-12-803968-7.00041-1
寿命
ハエも長生き
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20150924-3/index.html
GNMT(Glycine N-methyltransferase)という酵素が長寿の鍵らしい
マウスも長生き
Methionine‐deficient diet extends mouse lifespan, slows immune and lens aging, alters glucose, T4, IGF‐I and insulin levels, and increases hepatocyte MIF levels and stress resistance
げっ歯類も長生き
https://doi.org/10.1016/j.exger.2012.07.005
心筋中のメチオニンが少ないほど寿命が長い
![]() |
縦軸:メチオニン量 横軸:寿命 |
寿命はDNAのメチル化の程度で決まると言っている人もいる
でも、にょろんはメチル基が足りてないのかも・・・
ベタインでホモシステインをメチオニンに再生しているのだから、メチオニンを摂っているのと同じになる。
いったいどっちなんだろう?
関連ブログ
ホモシステイン対策
メチル化と血糖・脂肪と睡眠障害の関連
関連サイト
http://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=63943&-lay=lay&-Find.html
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